先入観のかたまり & おともだち [健康 CIDP闘病 リハビリ など]
「先入観のかたまり」
「Prejudice ぷれじゃでぃす」
先入観。大学受験でお世話になった「試験に出る英単語」=「でる単」にも載ってた単語です。
人は皆、先入観のかたまりだと思います。そう思っていたほうが気が楽です。
よくでる単語ですから、ひとがよく持っていることです。
近頃はやりのネット詐欺とかおれおれ詐欺、訪問販売詐欺などはもってのほかですが、
見舞いに来られる方々、家族、親戚、友人は誰も悪意があって近づいて来るわけじゃない。
でも先入観は持ってます。
少しでも励み、慰めになるように本、お菓子、お花、お見舞いに持ってきてくれる。
不自由なんだからこうしたら助かるだろうな、ありがたいだろうな、と考えて、
日常の動作、歩く時、ドアの開閉、食事など、手伝おうとしてくれる。
うーーーそうじゃなくて!!って感じること、ときに身の危険を感じる時も。
自信持って助けようとする人も怖い。
障害を得て初めて感じたことは、「手、足が不自由になるってこういうことだったのかー!
わかんないよな、なってみないと絶対わからないよ」。
そんなことばかり気になった。
でも、それでも、「ありがとう!」っていう言葉で返せるようにしたい。
いつの間にか見えない壁ができてしまう、つくってしまう。
本当に困っていること、不安なこと、障害以外の病気で差し控えていること、
好きなこと、嫌いなこと、趣味の違い。
結構細かく話さないと分かりあえないことありますよ。
この病気で障害を得なければさらけだす必要のないことまで。
自分の知識、経験を尺度にした先入観をもってして行動するのが人間だ、
お互いそうなんだ、と気づいた時、楽しくさえなると思います。
私は、上みるな、下見ろ、贅沢や貧しさを羨んだり嘆いたりするな、という、
江戸時代の年貢取り立てのための農家に向けたことばをなぐさめに言われたことがあります。
もっとつらい思いをしている人はいっぱいいる、とか、あなたはおおげさとか、
ずっと痛くないなら良かったとか。
でも、それは個々の病気のつらさ、障害のもどかしさを知らない人、忘れた人の言い方かなと思う。
そういう人にはどうしても心を閉ざしてしまう。話したくない。会いたくない。
でも、やっかいなことに、たいてい、家族、親せき、身内にいたりします。いや、どこにでもいます。
さらに過激に言わせてもらえば・・・
今思えば、自分がまだ、現状を、障害を今より受け入れていない頃のことでした。
何回目かの入院治療中、作業療法士Oさんに車いすを押してもらい、病棟内を病室からリハビリ室へ向かう途中。
エレベーターホールでエレベーターを待っていると、他の患者さんの見舞いに来られた初老の婦人と娘さんらしき人。
私を見るなり、「まあお若いのに大変ねえ・・」。娘さんはあわててたしなめるように、「お母さん!」。
なぜかその時ほど腹が立ったことは無かった。
「うるせー、くそばばあ、あっちへいけ! おまえだって明日はもっと大変な病気になるかもよ」とののしり、杖でばばあの頭が割れるまでぶちのめして、
は、いない・・・
「ええ、まあ、大変ですよー。」で次の瞬間は無視したふり。
「Oさん、今日はリハビリ室も暑いかなあ?」。どうしてあんなに腹が立ったのだろう?
自分の心構えというか、覚悟ができていなかったから?
老婦人の好奇心と憐れみと上から目線的余裕の雰囲気が感じ取られたから?
まあ、私が普通に立っていれば、まずそんな風に声をかけないでしょ。
しかし、一方で、今の自分だったら、そのときより、手も足もより不便になってますが、
同じ様に話しかけられたら、
「ええ、そうですね、今日はどなたかのお見舞いに来たの?」
と喜々として相手に話題を切り返していると思う。
障害が重くなったここ何年かは人との会話に飢えている自分に気付きました。
障害は舌が重い様な、疲れるようなしゃべりづらさも起こしています。
落語やコントに登場するお酒で酔ってろれつがまわらない、それよりかはましな微妙な障害が起きています。
舌を動かす体操の様なリハビリも教わりましたが、しゃべりそのものも訓練になると考え、
入院中もできるだけ人と話せるようにしたい、人との会話は精神衛生上も絶対良いのだからと、
そんな当たり前のようなことを看護師さんに申し入れて、医師、看護師、看護助手さんたちと雑談もさせてもらいました。
「おともだち」
病院のスタッフの皆さんと、しゃべりの訓練と称して、趣味の音楽や文学、学生時代の勉強してきたことなど話していました。 それはそれで楽しいですが、患者さんの中でも、話相手は何人かできました。
症状のこと、検査のこと、趣味のこと、街のこと・・・
でも、食堂で食事ができたころのあるときのこと、話しかけた男性の患者さん。
今思うと、嫌そうだった。
そういう性格か、ひとりで食べたかったか、私のこと好きなタイプじゃない…。
ごめん。自分も先入観もって近づいてた。
女性のほうが、話好きの人が多い、でも、輪ができてると入りにくい。
手伝ってくれたり、お菓子くれたり。
ありがとう。
次回はまた趣味のアップか、な。
「Prejudice ぷれじゃでぃす」
先入観。大学受験でお世話になった「試験に出る英単語」=「でる単」にも載ってた単語です。
人は皆、先入観のかたまりだと思います。そう思っていたほうが気が楽です。
よくでる単語ですから、ひとがよく持っていることです。
近頃はやりのネット詐欺とかおれおれ詐欺、訪問販売詐欺などはもってのほかですが、
見舞いに来られる方々、家族、親戚、友人は誰も悪意があって近づいて来るわけじゃない。
でも先入観は持ってます。
少しでも励み、慰めになるように本、お菓子、お花、お見舞いに持ってきてくれる。
不自由なんだからこうしたら助かるだろうな、ありがたいだろうな、と考えて、
日常の動作、歩く時、ドアの開閉、食事など、手伝おうとしてくれる。
うーーーそうじゃなくて!!って感じること、ときに身の危険を感じる時も。
自信持って助けようとする人も怖い。
障害を得て初めて感じたことは、「手、足が不自由になるってこういうことだったのかー!
わかんないよな、なってみないと絶対わからないよ」。
そんなことばかり気になった。
でも、それでも、「ありがとう!」っていう言葉で返せるようにしたい。
いつの間にか見えない壁ができてしまう、つくってしまう。
本当に困っていること、不安なこと、障害以外の病気で差し控えていること、
好きなこと、嫌いなこと、趣味の違い。
結構細かく話さないと分かりあえないことありますよ。
この病気で障害を得なければさらけだす必要のないことまで。
自分の知識、経験を尺度にした先入観をもってして行動するのが人間だ、
お互いそうなんだ、と気づいた時、楽しくさえなると思います。
私は、上みるな、下見ろ、贅沢や貧しさを羨んだり嘆いたりするな、という、
江戸時代の年貢取り立てのための農家に向けたことばをなぐさめに言われたことがあります。
もっとつらい思いをしている人はいっぱいいる、とか、あなたはおおげさとか、
ずっと痛くないなら良かったとか。
でも、それは個々の病気のつらさ、障害のもどかしさを知らない人、忘れた人の言い方かなと思う。
そういう人にはどうしても心を閉ざしてしまう。話したくない。会いたくない。
でも、やっかいなことに、たいてい、家族、親せき、身内にいたりします。いや、どこにでもいます。
さらに過激に言わせてもらえば・・・
今思えば、自分がまだ、現状を、障害を今より受け入れていない頃のことでした。
何回目かの入院治療中、作業療法士Oさんに車いすを押してもらい、病棟内を病室からリハビリ室へ向かう途中。
エレベーターホールでエレベーターを待っていると、他の患者さんの見舞いに来られた初老の婦人と娘さんらしき人。
私を見るなり、「まあお若いのに大変ねえ・・」。娘さんはあわててたしなめるように、「お母さん!」。
なぜかその時ほど腹が立ったことは無かった。
「うるせー、くそばばあ、あっちへいけ! おまえだって明日はもっと大変な病気になるかもよ」とののしり、杖でばばあの頭が割れるまでぶちのめして、
は、いない・・・
「ええ、まあ、大変ですよー。」で次の瞬間は無視したふり。
「Oさん、今日はリハビリ室も暑いかなあ?」。どうしてあんなに腹が立ったのだろう?
自分の心構えというか、覚悟ができていなかったから?
老婦人の好奇心と憐れみと上から目線的余裕の雰囲気が感じ取られたから?
まあ、私が普通に立っていれば、まずそんな風に声をかけないでしょ。
しかし、一方で、今の自分だったら、そのときより、手も足もより不便になってますが、
同じ様に話しかけられたら、
「ええ、そうですね、今日はどなたかのお見舞いに来たの?」
と喜々として相手に話題を切り返していると思う。
障害が重くなったここ何年かは人との会話に飢えている自分に気付きました。
障害は舌が重い様な、疲れるようなしゃべりづらさも起こしています。
落語やコントに登場するお酒で酔ってろれつがまわらない、それよりかはましな微妙な障害が起きています。
舌を動かす体操の様なリハビリも教わりましたが、しゃべりそのものも訓練になると考え、
入院中もできるだけ人と話せるようにしたい、人との会話は精神衛生上も絶対良いのだからと、
そんな当たり前のようなことを看護師さんに申し入れて、医師、看護師、看護助手さんたちと雑談もさせてもらいました。
「おともだち」
病院のスタッフの皆さんと、しゃべりの訓練と称して、趣味の音楽や文学、学生時代の勉強してきたことなど話していました。 それはそれで楽しいですが、患者さんの中でも、話相手は何人かできました。
症状のこと、検査のこと、趣味のこと、街のこと・・・
でも、食堂で食事ができたころのあるときのこと、話しかけた男性の患者さん。
今思うと、嫌そうだった。
そういう性格か、ひとりで食べたかったか、私のこと好きなタイプじゃない…。
ごめん。自分も先入観もって近づいてた。
女性のほうが、話好きの人が多い、でも、輪ができてると入りにくい。
手伝ってくれたり、お菓子くれたり。
ありがとう。
次回はまた趣味のアップか、な。
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